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日本臨床化学会 事務局
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代表理事ご挨拶(2017年)

代表理事ご挨拶

一般社団法人日本臨床化学会 代表理事 前川真人
(浜松医科大学医学部 臨床検査医学)

 まず始めに、日頃からご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。既に新年のご挨拶で記載しましたので、重なっての内容ではありますが、ご挨拶申し上げます。
 代表理事に就任してまもなく2年が過ぎようとしております。昨年12月には安東由喜雄教授の下で第56回年次学術集会が盛会に行われました。4月の熊本地震の復興大会となり、学術的にも技術的にも教育的にも充実した内容で、参加者数も懇親会の参加人数も非常に多く盛況で、会員・参加者にとっては大変満足されたのではないかと嬉しく思います。安東集会長、松井副集会長、池田事務局長、神力先生をはじめ、熊本大学病院検査部スタッフの皆様、関係各位に厚く御礼申し上げます。
 日本臨床化学会がこれまでに大きく貢献してまいりました臨床検査の標準化も、世界的にもIFCCを中心としてさらに推進されています。熊本大会の直前には、台湾でアジア太平洋臨床化学会(APFCB)大会が開催され、JSCCからも日本における標準化活動に関する内容でシンポジウムを担当しました。IFCCからも標準化とハーモナイゼーションに関して、またAPFCBメンバー国からも自国の標準化についてシンポジウムが行われました。科学的な医療を行うためには、臨床検査の標準化とハーモナイゼーションは欠かすことができず、時代はそれにフォーカスされていると感じました。現在、JSCCからIFCCの各種委員会に委員をどんどん推薦し、委員会活動も活発に行いつつあります。他所から良いところは吸収し、日本の良いところは提案できるようにしていきたいと思います。
 ALPのIFCC法への変更について山舘先生から報告書が出されており、JCCLS、日本臨床検査薬協会をはじめ臨床検査関連団体、臨床系学会と協働して、しっかりコンセンサスを得て、確実に進めていきたいと考えております。法務委員会のご尽力で、昨年9月にJCCLS、臨床検査薬協会とJSCCの3者で包括的共同研究の契約を締結しました。これによって、透明性を担保したプロジェクトが、さらにパワーアップして遂行できると期待しております。
 臨床化学は精度管理の祖と言っても過言ではありません。正しい臨床検査結果を医療に活用するためには精度管理や個別データ管理は欠かせません。既に認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師制度が日本臨床衛生検査技師会と協働で始動しています。教育職・企業の研究者の方々も精度管理に精通されている方が多いですので、その方々を対象に認定臨床化学・免疫化学精度保証管理者制度を新たに教育委員会が立ち上げてくださいました。平成28年度の第一回の認定試験を3月11日に行いますので、是非学会HPで受験資格などをご確認の上、チャレンジして下さい。
 一昨年立ち上げたピットフォール研究専門委員会は順調に作業していただいており、熊本の年会ではしっかりとした成果報告がありました。編集も集会広報も在り方検討も順調で、会員数も伸びております。担当理事、委員会、企業会員、そして皆様のご協力の賜物だと確信しております。ありがとうございます。
 本年の主な行事として、3月には新旧の理事会(隔年にある理事の交替)、6月の社員総会(東京)、6月のIFCCヨーロッパ会議(アテネ)、10月の年次学術集会(千葉仁志教授、札幌)、10月のIFCC世界会議(ダーバン)があります。北海道と海外の学術集会には多数の演題登録とご参加をお待ち申し上げます。
 最後に、今年も『臨床検査を つくる、育てる、科学する 臨床化学会』を実践していけるよう邁進していく所存ですので、より一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

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