代表理事ご挨拶(2020年)

一般社団法人日本臨床化学会代表理事 前川真人

 
 昨年9月には眞野成康教授のもと、第59回年次学術集会(仙台)が盛会に行われました。眞野年次学術集会長、藤巻年次副学術集会長をはじめ、東北大学病院の薬剤部と検査部のチームワークの賜と感心しました。会期中の参加者数増加の報告に皆でオーッと歓声を上げていたことを思い出します。たくさんの特別セッションや企業共催の講演が企画され、会場はどこもいっぱいになりました。また、夜は美味しい仙台の料理と美酒でお腹も気持ちもいっぱいになりました。
 さて、ご存じのようにALPとLDのJSCC法からIFCC法への移行のための準備が進められています。山舘先生を中心とした両プロジェクトの頑張りで、医療従事者向けや検査室実務者向けの説明文書も完成し、学会HPにアップしてあります。是非、ご活用下さい。個人的には、可能な施設には2020年4月1日で変更していただきたいので、関係者の皆様には是非ご協力を宜しくお願い致します。
 2018年12月の医療法・臨床検査技師法の改正に伴い、検体検査の質保証がクローズアップされました。分析前プロセス、分析プロセス、分析後プロセスとトータルプロセスでの質保証が必須です。トータルラボラトリーハーモナイゼーションを目指して進化していく必要があります。日本臨床化学会は、臨床検査の質保証を大切に、認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師制度、認定臨床化学・免疫化学精度保証管理者制度を設けてきましたので、本資格の取得を勧奨します。また、新しく認定臨床化学検査技師制度の計画が進んでいます。今後を期待していてください。
また、会員の方々との双方向性のコミュニケーションツールとして、JSCC eNewsletter – News & Communications – を開始しました。創刊号は昨年11月に刊行致しました。学会で進められている事項の紹介、受賞者の紹介を含めた会員に関する情報に加え、各専門委員会やプロジェクトの進捗状況なども掲載していきたいと思います。ピットフォール研究専門委員会からは挑戦状として、実際の症例に基づいた質問状も掲載されることになるはずです。是非、楽しみにしていてください。
 本年の主な行事として、10月末からの年次学術集会(第60回、三井田孝教授、東京)があります。多数の演題登録とご参加をお待ち申し上げます。また、5月には3年に1度のIFCC-WorldLabがソウルで開催されます。1月15日まで演題募集が行われていますので、多数のご登録をお願い致します。
 代表理事に就任して今年の4月から6年目、つまり最終年度に入ります。臨床化学に集いし ONE TEAM として、理事会ならびに会員の皆様のご支援を糧に、ラスト1年をしっかり務めていく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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